私が「自分を責める」をやめられなかったとき(2)

頭の中で「自分を否定し続ける声」が鳴りやまない。

そう自分で気づいたのは、いつからだったのか。

私は記憶をさかのぼって考えてみました。

 

すると、18歳で親元を離れて上京し、一人暮らしを始めたときから

気がつくと自分で自分を攻撃したり、自分を責め続けたりしていたことが

だんだんわかってきました。

 

一人になると、部屋にいても、外にいても

頭の中では「お前はダメだ」「お前はおかしい」「もっと努力しろ」「もっと頑張れ」

そのような声が際限なく、延々と自分を攻撃し続けてくるのです。

 

自分でそれを止めることはできません。

気がついたときには始まっていて、だけど止め方がわからなくて、

ただひたすらそれに耐え続けながら、どうにか平気なふりをして

必死に目の前のことをこなそうとしていました。

 

頭の中に、常に2人の自分がいました。

私のことを怒鳴り続ける私と、それに怯えてうずくまっている私。

2人の自分を抱えて、しかもコントロールできないまま

日常生活を送っていくのは、とても簡単なことではありませんでした。

 

まず、とんでもなく疲弊する。

四六時中、自分を責めてくる声に耐えて、必死に抑えようとすることに、

そもそも多大なエネルギーを使います。

 

それだけでもくたくたなのに、さらにそれに傷ついていないふりをして

平気な顔で人と会ったり、学校に通って勉強したり、アルバイトをしたり

そんな風に「普通」を装って周りの人と接することは、

私にとってものすごく重労働でした。

 

10代後半や20代前半などのころは、徹夜で遊んでも苦ではなかったという方も

多いかもしれません。

ですが、私にとってはそんなことは夢のまた夢で、絶対にできませんでした。

1日が終わるころには、いつもボロボロになっていました。

 

 

自分の本当の心に、蓋をしていたのだと思います。

傷だらけの体に、他でもない自分自身がさらにムチを打っているのに、

その残酷な事実から逃げたくて、見ないように、聞こえないようにと必死でした。

 

傷ついている自分の姿と真正面から向き合うことは、

もっとも惨めで、つらく、とてつもなく悲しいことだと

きっと本当は、無意識下で知っていたからだと思います。

 

(3)に続きます。